
当センターの今井 啓雄 教授が「第145回京都大学丸の内セミナー」にて以下の通り講演をおこないます。
●第145回京都大学丸の内セミナー
日時:令和7年4月11日(金)18:00 ~19:30
場所:京都大学 東京オフィス(東京駅直結・新丸ビル10階)
テーマ:多様な霊長類の食性とその進化
テーマ概要:
人類は様々な食物を口にしますが、この進歩は火の使用や植物育種など、生物学的というよりは文化的な側面によるものが大きいと考えられます。ただ、生物学的にも人類集団の中で味覚受容体の機能的な分布が異なっている例など、ヒトとしての進化・多様化も進行しつつあるようです。当日現地会場では、味覚の簡単なテストを実施して、ヒト集団の中の味覚に関する遺伝的多様性について議論したいと思います。
もうすこし視野を広げて文化的な側面がほとんどない現生の霊長類を眺めてみると、多くの霊長類は雑食性が強いものの、ヒヒやゴリラ・コロブス等の草食・葉食、マーモセット類のような樹液食等、個性的な食性を示す種も存在します。これらの味覚や分子機構はどうなっているのでしょうか?まだ、完全な答えは出ていませんが、それぞれの種に特徴的な味覚受容体遺伝子の変異が見えつつあります。それぞれの生息環境に適応して、特徴的な進化をすることによって、現代まで生き残っているのかもしれません。
Comments